自分を振り返ることは、難しいですか?

新年の抱負を書いて以来の日記になってしまった。
もう2月も10日目。時間がたつのが速い。
というのも、1月の半ばから大阪オフィスの兼務が付き、
毎週、2,3日の予定で出張に出ているからだ。
新幹線で東京〜新大阪間が約2時間40分。
家から大阪のオフィスということになると3時間30分はかかるから、
ほとんどが前泊で大阪に入り、翌朝9時30分か10時からの仕事開始になる。

1月は、初回面談からのスタートのため、5〜6人の面談がびっしり入り
食事時間30分くらいをはさんで17時過ぎまで面談。
内容をさっさと整理して18時30分にはオフィスを出て、
ホテルへの帰り道に食事を済ませて、後はシャワーを浴びてばったりという状態だった。

まあ、そんな風に、予期せぬ仕事が入り
あたふたと忙しい生活に突入して
考えたり、本を読んだり映画を観たりという、
時間を見つけてやろうと思っていることがまったく出来なくなるのが
日常よくあるパターンともいえる。

そういう予期せぬ変化は必ずあるのだから、
そうした中でこそ、きちんとやりたいことをやれるようにするのが、
本当に重要なのだ。
そんな状態でなければわかっていることが、
いざそうなると、どこかにすっ飛んでいる。
この1ヶ月で弱で、単行本二冊しか読み終えることができなかった。

さて、その間に大阪と東京で新たなクライエントを受け入れながら、
今まで担当していたクライエントの支援も続いていた。

今まで以上にさまざまな方のお話を聞き、
その支援をしていると、その考え方の違いの大きさが気になってくる。

働く意欲ということ。
自分の経験に対する自分の理解度。
自分の願望を客観的に判断する力。
多くの方は50歳代半ば以降の、自分の人生設計。
そして自分という人間の性癖、価値観の理解。

こうしたところは、
面談を通じていて、聞いている側にもすばやい切り替えを要求してくる。
同じ年齢でも、見た目の年齢の違いは驚くほどだが、
考え方の違いは、ともすると、こちらの理解の土台をグラグラッと揺るがす。

これは間違いなくその人が多くの時間を過ごしてきた
会社の環境によるところが多い。
そこにいる人、組織、仕事の進め方、企業と人の関係のあり方、
制度、文化、価値基準・・・。
いろいろな要素が、そこですごしてきた時間にしみこんでいる

『海外の拠点に言葉も出来ない状態でたった一人で乗り込み、組織を運営する』といった経験をしている人もいれば、
『いったいどんな仕事をされて、お給料をもらっていたんですか』と思うようなケースもある。もちろん簡単に説明できないことは多い。
しかし自分がやっている仕事の価値を、自分なりに誇りを持って言葉で表現できないと、
それは他の人に理解してもらうのは難しい。
それは真剣に考えれば考えるほど、自分のやってきたこと、やれることが浮き彫りになってくるのだと思う。
しかし往々にしてそういう人ほど、『まあ、特殊なのであまりわかってもらえないかもしれないですね』、『やってきたことは、たいしたことじゃないんです。これから出来そうなことをいろいろ考えて見ますよ』というように、軽くいなしてしまうことが多いように感じる。

仕事を離れたときこそ、出来事が新鮮に思い出される。素材が新鮮なときに、きちんとその総括をしておかないと、正体が見えなくなってしまうのではないだろうか?
見えなくなったら、『思い出』がそうであるように、つらかった部分や思い出すのがいやなことは薄れていってしまう。

自分を振り返るなら
すばやく、そして徹底的にやる。

いまさらながら、こうしなければ、なかなか自分の姿など理解できないものだとわかってきた。