悲劇的で喜劇的な?天動説者
ある中堅企業を早期退職した
管理職経験者が、
『そんなに甘いものじゃないことがわかりましたよ』と
いいながら、面接に行った。
その感想を聞くと、
『あの社長は若くて経験が少ないのに、
ちょっとの成功で事業化しようとしている。
ぼくは上から見る立場だったから、直接は手をくだしてはいないけど、それほど簡単なものじゃないのはよくわかる。
二代目だから、気負いすぎてるんじゃないか?
それに見るところ人を使いこなせるタイプない。
人の意見なんか聞きそうにないもの』
『だから、受かっても辞退する』という。
ぼくはこういうのを天動説者と呼ぶことにしている。
自分を企業に合わせるのではなく、
企業を自分に合わせようとするタイプだ.
これは苦労すると思いがちだが、
ご本人は、そうは感じない。
それはラクだよね。
新しい企業の経営方針や、トップを批判するだけなら
ストレスはたまらない。
実際に、異なる環境に身を置き、苦労するのとはわけが違う。
この場合、言っていることそのものが間違えているわけではないから、始末に困る。
あなたがぴったりおさまる会社はないんだよ。
会社はこれだけあって、人も募集している。
それにあなたが合わせられるか。
そうした気持ちになれる会社かどうかを判断しなくてはならないんだよ。
しかし、まだ自分の頭の周りを、
様々な傷のついた未完成の求人情報や仕事を
回転させている人も多い。
そう、地球が本当に青いかどうかは
宇宙に出なくては実際にはみえない。
自分の顔さえ、左右逆に映った鏡の顔しかみられない。
自分を理解するには、
周りの人の意見や感想を聞くしかないのだから、
まず謙虚に耳を澄まし、その意見を考え、
自分を理解しよう。
そして自分を修正しよう。
あなたの周りを社会が動いているのではない。
あなたの周りも、あなた自身も動いているから
予想できない変化や出会い,チャンス、幸運に出会えるのだ。
あなたが動かなければ、そうすべてが素通りしていく。
そんなことを思い浮かべた。