最近、『考えること』していますか?

ふだんは、文字のあるものなら何でもという感じで
雑読、濫読、とにかく手当たり次第読み飛ばしていますが、
数ヶ月に一度、読んでばかりいても何にも覚えるわけでもないし、
(事実、いいことが書いてあると、そのときはメモをしたり
人に教えてあげたりするのだけれど、本人はすぐ忘れてしまう)
このままじゃ、しょうがない。
すこし読んでためになったことを参考に、
身の回りのことを考えてみようという気になる。

で、たったいまは、徐々にそのような気分になっている
読書のフェイドアウトの時期。
新刊の『40歳からの仕事術』(山本真司:新潮選書)を読んでいたら、
いきなりそれに関係するようなことが書いてあった。

専門用語はコンセンサスを得たり、コミュニケーションを取るための道具。
それを知っているだけでは、自分のオリジナリティはない。
またいろいろな現象を見て、すぐに結論を出したり、
解を求めたりしても、おそらくそれは経営書に書いてある
誰か他人の答えになっていることが多い。

実際の動きを観察したり、データをみたり入れたりしてどのように動くかを見たり、
ヒアリングをしたりして、イメージを働かすことが重要、と書いてある。

そう、本を読み、いい話を聞き、、
誰よりも早く情報を仕入れたつもりになって、得をした気になっていても
それが本当に役に立つかはわからない。
それが正しいかもわからない。

ある情報をそのまま受け入れたり、拒否したりするのも
もしかしたら、こうした『知識』、それも表面だけの内容を
安易に判断に直結させているだけなのかもしれない。

そこには、こうも書いてあった。
新聞や雑誌、経営本からは事実は吸収するが
意見は排除すべきだと。
人は影響を受けやすい。
あまりの情報を吸収することに一生懸命になっていると、
反対に考えることがおろそかになる。

ちょっと反省し、これを機に、事実と他人の解釈を分けて取り込み、
自分で考える時間と機会を増やしていこうと思った。
ソロソロ蒸し暑くなってきた雨の日曜日の朝。