行動すれば、気持ちは変わる。それが自然だ。

早期退職をしたクライアントと
すぐに面談すると、
『あまりあせらず慎重に考えていきたい』とか
『もう30年も働いて生きたので、ゆっくりしてから探しますよ』などという人が多い。

これが、57,58歳の方だと
多くの場合、失業給付を満額もらうことを考えていることが多く、
早期に活動を起こすことは少ない。
そのまま、失業給付が終了するころ、
すなわち一年近く経過してから、やっと腰をあげる。
その場合、もちろん、よほどの技能を持っていない限り、
パート職に就くことになる。

これは、ひとつのパターンである。


しかし、50歳代前半のクライアントの場合だと、
事情が異なる。
あと数年は子供の教育が残っていたりすることもあるし、
それが終了しているにしても、
年金給付まで10年以上あり、
通常、体力も知力もあるし、プライドも残っているからだ。
これは本人も自覚しているというか、自身を持っている場合がある。
となると、離職後あまり時間を空けない方が絶対にいい。
経験的には半年以内に再就職を決定するのが適正だ。
もちろん早いほうがいいことはいいが、
あまり比較検討や、トライアルが少ないと、
納得感が不足してしまう。

ようは本人の自身とは裏腹に、
時間の経過は、ビジネスマン価値を急速に低下させていくからだ。
なかなか本人には自覚も理解も出来ないのだが。

これが一般論だ。

しかし、これらも、少しずつでも確実に情報を検索したりしているだけで、
それらに気づいてくる。
自分の年齢と求人票にある、募集条件を見ていると
自分のキャリアや(ひそかに描いている)希望に当てはまる求人が
ほとんどないことに気がつくからだ。
もちろん、あるにはある。
しかし、そこに合格するかどうかは
さらに大きな問題として残っている。

これらにことに、1ヶ月、2ヶ月、長くても3ヶ月以内に
気がつけば、まだ可能性は高い。


●その考えは、いつ決めたものなのか
会社を辞めたら、まずゆっくりしよう、
といった考え方が悪いわけではない。
年齢により、あるいは再就職環境を理解して考え判断したなら
いい選択なのかもしれないからだ。

しかし、大体は、在職中に考えたことであり、
再就職環境の理解や、実際にどのような求人があるのかすら、
調べたこともない状態で決めていることが多い。

すなわち、リサーチをしない選択、決定をしているわけだ。
しかも、その決定に沿って、しばらく活動もしないとすると
さらに自分が置かれた環境、状況が理解できるまでに時間が経過する。
すると先ほど述べたように、自分のビジネスマン価値も
知らないうちにどんどん低下していく。
それは単に、持っている情報や知識が古くなり、陳腐化するというだけの話ではない。
むしろ、自分自身が変化していく。
ゆったりした生活のテンポは
自分のテンポを遅らせていく。
楽な生活は体重を増加させ、動作を鈍くさせる。
それは考えるスピードも、切り替えもさび付かせていく。
それは気力にたいするボディブローにもなる。
もうひとがんばりしようという気力に火がつかないのだ。

再就職は、キャリアチェンジだけでなく、
環境が大きく変わる。
新しい企業の風土になじみ、そして仕事を覚えるという努力は
相当のエネルギーと気力を必要とする。

そうしたテーマに関して、
十分な情報がない状態で、考え、決めるのは
適正ではない。
まずしかるべき行動、情報検索や自分のキャリアの棚卸、希望条件の整理をすることだ。

それが正しい考えかただし、適切な判断に結びつきやすい。
まずそのプロセスを踏むこと。
そうすればどんどん考え方が変わってくる。

そう行動し、考え、そして結論をだす。
そしてまた行動すると、また考えも変わる。
このギアチェンジがなければ、新しい道を走りとおすことは出来ないのだ。


⇒人生のギアチェンジを考えたくなったら
http://www.goodcareer.jp