価値観は活動指標で示す

目標は複数の指標で構成される


売り上げを目標にすると
それを達成するために必要な手段を考え
それを実行していく。
その過程で軌道修正をしながら、
最も効率的な方法を模索していくことになり、
その繰り返しが、ノウハウになっていく。

この場合の全ての活動がこの目標に収束されていくわけだが、
目標達成につながること以外は、自然にそぎ落とされていくことになる。

目標が売り上げ金額のようなものであれば、
高い売り上げを上げたものが、えらいことになる。
しかし実際には、高い売り上げを上げればいいものではないことははっきりしている。
売り上げさえ上げれば何をしてもいいというわけではないから、
これを一定のルールの中で達成するという制約がある。

しかしこの規範、風土が希薄だと、
それこそコンプライアンスに反する行動に歯止めが利かなくなる。
歴史の浅い企業や経営者の考え方に問題がある場合に
よくそうした問題が起こるが、組織の運営ルールや
本質的にその事業をなぜ行うのかといった理解が、メンバー全員に薄弱だと、限りなくその危険性が高い。

それをその場対応でやったりすると、文字通りモグラたたき状態に陥る。


このような構造は意外に多いような気がする。
・トップの力が強く、どんなときにもトップの考え方で物事が決まってしまう組織。
・幹部に考える力がない、あるいは弱い。
・考えるスタッフにお顔ぶれがいつも決まっていて、課題に応じてフレキシブルに適正なメンバー構成で対応するような柔軟性がない。
・現場と経営=検討し決定する機関との感覚・意識が乖離している
こうしたケースはよくある。


≪問題をどのように捉えるか≫によって進路が変わる


当たり前のことだが、これが基本だ。
どこまでその問題を掘り下げ、広げるかによって、それに要する時間やパワーが異なってくる。
問題を把握する力をつけること。同様に、ケースによってどのように対応するかを決める判断力がなければ、組織は動かなくなってしまう。
そしてこのバランスは適宜チェックしていかなければ、長期的に見ると大きく方向性がぶれてしまうことがある。

チェックの仕方、チェックをする考え方、チェックをする担当者、タイミングなどが、フレキシブルでなければ、判断そのものが偏ってくるのは当然だ。

組織の活性化の方法としては、昔から人事異動、組織変更が有効とされている。しかしそれは大きな組織であれば可能だが、小さな組織では限界がある。逆に小さな組織では、人事異動が大きな影響力を持つ。それだけにリスクが高くなる。
それを調整する方法としては、物事の決定組織のスタッフを入れ替える、あるいは拡大することだ。

たとえば流通業ではすでにパートの店長や主任が誕生している。これは店長会議や主任会議にパートが参加することであり、正社員という経験や役割によって検討されていた世界に、パートという全く異なる経験、知識を持った異分子が参加し作用することだ。

通常の組織でいえば、マネジャー会議にベテランパートが参加するような形がイメージに近い。
このインパクトは大きい。特に正社員とアルバイト、パートでは仕事の範囲、責任が異なるため、それまで無視、あるいは軽視されていた仕事やそこから得られた情報が、どっと俎上に乗ってくる。それは当初混乱を呼ぶかもしれないが、実はそれが正常な検討のあり方といえる。

そもそも組織は合理的にスピーディーに物事を推進することにより、収益を上げていくために存在する。それには組織が持つナレッジ、情報、ノウハウをいかに上手く活用し、組み合わせ、運用するか。そしてそれぞれのスタッフが持つアイデアや企画、ひいては能力をいかにうまく取り上げ、活用していくかの仕組みづくりだ。それが企業グループ内協力や、異業種企業との連携などに発展していくモノだと考えられる。

組織が備えているこうした資源を活用しようという発想、そして仕組みづくり、行動がなければ、健全とはいえない。

となるとこの組織の目標をどのようなものに設定するか。
そしてどのような活動・成果を評価していくかが、
組織のモチベーションを起こす上で、きわめて重要なポイントになることはまちがいない。

目標というと、数字と考えがちだが、
実はそれも、数字の拡大という枠にはまっている考え方といえるかもしれない。

目標設定することは、企業の社会的価値を決めることにつながる。
それは個人の問題に置き換えても同じことだ。


あなたの目標は何ですか?
http://www.goodcareer.jp