マクロマネジメントとミクロマネジメント

マネジメントには、マクロマネジメントとミクロマネジメントという2種類がある。
もちろん分類方法の一つに過ぎないが、これはスタンスの違いである。

簡単にいえば、相手、多くの場合メンバーだが、その相手を、考え方からやり方、行動まですべて指示するのがミクロ。この場合、考え方より、やり方、作業レベルに重点を置くのが特長だ。
これに対してマクロは、目的と考え方を指示して、あとは自分で考え工夫してやらせる裁量度の高いマネジメントである。

ようは相手を自分より下で未熟だと考えるか、独自の能力をもっている人として捉えるかの違いだ。

これはメンバー育成という観点だけでなく、組織のポテンシャルを左右する大きな違いが有る。
例えば現場を知らないマネジャーが(極端な例のようだが、これが往々にしてある)、自分の経験や知識だけで封神計画を立てて、その通りにメンバーにやらせようということがあった場合、悲劇が始まる。うまくいくかいかないか以前に、メンバーとの一体感はまず生まれないので、想定した以上の効果は産みにくい。計画通りということはあるにせよ、だ。
だから、組織としても、そこで働く人間としても、おもしろくはならない。

おもしろくない仕事は作業であり、新発見や意外性は生まれない。
それには無駄と思える、計算想定以上の何らかの要素が必要だからだ。

したがって、マネジャーの能力、想像力以上のものは生まれない。
結果その組織は堅実だが、おもしろくない。堅実というのは、変化の激しい環境では停滞であり、経営的には悪になる。

事細かな活動管理は、悪である。